乳腺炎-1 (誘因)

副院長の丸山です。クリニック開院後、感染性乳腺炎のお母さん方を何人か診せて頂いております。以前は大学病院に勤務していたため、診察する機会は多くありませんでしたが、やはり地域の乳腺外来だけに、また女医ということもあってか、授乳期の乳房トラブルに関して診せて頂く機会が増えました。授乳期、非授乳期さまざまですが、家事に育児に忙しいお母さん達にとって、お乳が痛いということは多大なストレスになると思います。少しでもお役に立てればと思っております。

授乳期における乳腺炎の誘因としては以下ようなものが挙げられます。

・授乳回数が少ない。回数もしくは授乳時間を決めて授乳すること。授乳をとばすこと。(乳汁がうっ滞して詰まりやすくなります。)
・赤ちゃんの乳首の咥え方が不適切であったり吸啜が弱かったり適切に吸啜運動が出来ていないために乳房から効果的に乳汁を飲み取ることができないこと。
・乳頭に傷があること。(乳頭から細菌が入り感染をおこします。)
・乳汁の過剰分泌状態。
・急に授乳をやめること。
・乳房が圧迫されること(例:きついブラジャー、シートベルト)
・乳頭の白斑、乳管や乳管口の閉塞
・母親のストレスや疲労
・母親の栄養不良
(The Academy of Breastfeeding Medicine Protocol参照)

実は私も授乳期の赤ちゃんの母親です。
私は日中仕事をしているので夜間だけですが、昼夜を問わず一日中家でお世話をされているお母さんの疲労やストレスは相当なものです。上記にあるように、疲労、ストレスはしばしば乳腺炎の誘因となります。核家族化が進み、孤軍奮闘されているお母さんが多いと思いますが、時には周囲に甘えて休息がとれたらいいですね。(・・・がなかなかそれが難しいんですよねー。)

家のベランダでぶどうが実を付けました。ぶどうの葉の形がきれいので、10年ほど前から育てておりましがようやく今年初めて実を付けてくれました。色が変わっていく様子が美しいので、毎日色の変化を楽しんでいます。

IMG_1987